~お知らせ~

世には多くのすばらしい刺しゅう講師の方々がいます。
高額なレッスン料金に見合うだけの、素晴らしい技術と知識がそこにある。

けれど、この世の中にレッスンに通えるだけの余裕があり、
刺しゅうを楽しむだけの時間と、習える場所に住んでいる方がどれほどいるだろうか。

私の望みは「一人でも多くの方に刺しゅうに親しんでもらいたい。」という思いです。

2017年2月28日火曜日

レッスン3:刺しゅう糸を切る長さ

極論を言えば、以下の2点につきます。

糸が長ければ長いほどステッチを沢山刺せる。
糸が短ければ短いほどステッチが綺麗に刺せる。
刺しゅう糸を切る長さは一般的に40~50cm。

それはなぜか。

理由は単純で、多くの方がメーカー品の刺しゅう糸を使ってきた結果、
「その長さにするとAとBの両方がいい感じね。」となったから。

なので、糸を切る長さは自分なりの理由があれば、自由です。

ただし、以下の点にご注意して頂けると
「その長さにすると私はいい感じね。」と、なれると思います。


<糸を長くカットした場合の欠点>

8mのカセをそのまま使おうというチャレンジャーはいないと思うのですが、
極端な話をすると、長すぎると糸は絡まります。

では、倍の1mの長さにしたらどうか。

確かに、糸が長ければ長いほどステッチは沢山刺せます。
ですが、刺し進めば刺し進むほど糸が布との摩擦で劣化し毛羽立ちます。
そして、長ければ長いほど糸はねじれてよじれます。

毛羽立った糸をさらに使い続けるとどうなるか。
 ⇒擦り切れて糸はどんどん細くなり、千切れます。

ねじれてよじれた糸を使い続けるとどうなるか。
 ⇒引きそろえた糸の長さにばらつきが出てきます。
  たるんだりつったりして、ステッチの見た目に影響します。

そして、1本どりで細かなステッチを何度も繰り返して刺すのと、
6本どりで大きなステッチを数回刺すのでは糸の劣化に差が出ます。

ラメ糸などの引っかかりが多く感じられる糸や、
1本どりで細かなステッチをする場合は、
40~50で使用している方は、
25~30cmくらいにカットするといい感じかと思います。


<糸を短くカットした場合の欠点>

5cmや10cmにカットする天の邪鬼さんはいないと思うのですが、
極端な話をすると糸の始末の回数が多くなります。

確かに、糸が短ければ短いほど
その糸の持つ風合いそのままに布の上にステッチが刺せます。

でも、糸始末は少ないほど楽だし、
糸始末が多くなると見た目も手触りも多少変わります。

なので、6本どりでザクザクと大きく刺す場合や、
するするとした糸通りの刺しゅうを刺す場合は、
思い切って糸は長めに切ったほうが糸が無駄になりません。


<おまけ>
「キットの25番刺繍糸の長さが1mくらいな理由」
クロスステッチのキットを購入した時、
キットにセットされている糸の長さは50mではなく、
倍の1mくらいの長さにカットされていることがあります。

「長くない?なんで??」と思ったあなたは素敵です。

答えは、100cm÷2=50cm。
1mの糸を二つに折って針に通してつかう事を想定しているからです。

なので、奇数本使用する場合は半分に切って使用するといい感じになります。

2017年2月27日月曜日

レッスン2:25番刺繍糸の使用方法

基本的な使用方法はあま撚りされている1本を使用する長さにカットし、
カットした糸を必要な本数に分けて使用します。

ですが、まれにそのままの状態で刺すこともあります。
分けて使用する場合の使用方法は、
1本の糸束から1本ずつ一度引き抜いて本数そろえて使用します。

<Q1>
「2本どりとか、6本どりってどういう意味?」

刺しゅう図案に書かれている25番刺繍糸2本どりの表記は、
この細い糸を2本引きそろえるという意味です。
また、6本どりはそのまま1本使用したくなるかもしれませんが、
これも糸を1本ずつ6本すべて引きそろえて使用します。

<Q2>
「どうして引きそろえる必要があるの?」

それは刺しゅうの仕上がりに関係します。
たとえば6本どりのステッチを刺すとします。
6本の糸が1つのステッチ上できれいにねじれずふわっと並んで刺されている。
そんな状態にしたい時、引きそろえてステッチします。

<Q3>
「1本そのままの風合いを表現したステッチを刺したい!」
刺しゅうの表現として、もしくはふんわりとした風合いにしたくないとき、
6本全部が緩やかによりがかかっている状態で使用した方が便が良い場合、
6本を分けずにそのまま使用します。

絶対に分けないとだめ!!という訳ではありません。

ですが、そのままを使用するより、
一度引きそろえた6本を針を回転させながらよりをかけて刺した方が
そのまま使用するより綺麗な仕上がりになりやすいです。

2017年2月26日日曜日

レッスン1:25番刺繍糸とは

ポピュラーに使用される25番刺繍糸。

この糸は複数本の細い糸をあま撚りして合わせて1本にしています。
長さや撚り本数はメーカーによって変わります。
(一般的には8m、6本撚り)
<値段>
定価は1カセ100円くらいですが、
探せばもっとお安く販売しているお店があります。

「100円均一にもあるよ?」と思われた方、
刺しゅうするために購入される場合は、
「切れやすいから辞めとけ!」と断言させていただきます。

タッセルなどを作る場合は、ありかもしれないと思いますが、
刺しゅうはステッチするたびに、布に糸がこすれ摩擦が起きます。

時間をかけてせっかく刺しあがった刺しゅうが、
ステッチした糸がケバケバだったり、
少し使用しただけで切れてしまったりでは悲しいですよね。

布はともかく、糸だけは面倒でもメーカー品の購入をオススメします。

<色合いなどの特徴>
色合いはメーカーによって違います。

また、同じメーカーの糸でも製造するたびに多少の変化がありますので、
同色で大物を刺したいときにはカートン買い(箱買い)をお勧めします。

代表的な物として、発色がはっきりしているDMC、
日本製でやさしい色合いのCOSMO、
シックで落ち着いたい色合いのアンカー。

そのほかにも、越前屋のマルタボンなど、
国内のお店によるオリジナル糸も販売されています。

DMCやCOSMOは色落ちのしにくさには定評があり、
何年たっても色が変わらない。という感想を耳にします。

また、私自身はこの2社以外にオリンパスも良いと感じていますが、
上記2社と比べて糸が細く感じるという話もあります。
でも私は、「言われてみればそうなのかな?」程度に感じてます。

また、一般的な25番糸は
シルケット加工(シルクのような艶出し加工)が施されているのですが、
越前屋のマルタボンのように艶なしな糸もあります。
こちらは、例えばこぎん刺しのような和風の刺しゅうによく使用されています。


****「そんなにいっぱい言われても、かわかんないよ!」と思う方へ***

DMCもしくはCOSMO、オリンパスのいずれかの糸で
近隣の手芸店で取り扱いがある糸を購入するのが良いと思います。

とはいえ、各メーカーで「色見本帳」が販売されていますので、
それを購入することでいちいちお店に行かなくても欲しい色を探したり、
ネット注文したりできるようになります。

注意点として言えるのは、各メーカー共に、本当に沢山の色があるので、
メーカーをごちゃまぜにして購入してしまうと糸の管理が大変になるかも。

2017年2月23日木曜日

レッスン2.5:刺しゅうをきれいに刺すための刺しゅう糸の下準備。

私の中では当たり前に行うべき事だったのですが、
実はそうメジャーではないと言う話題になった下準備。

①刺しゅう糸を使う長さに切る。
②6本束になっている糸束から、1本ずつ使用する本数を引きそろえる。

↓ココ
③そろえた糸の左右の端をそろえ、
それぞれの端を左右の手の指に絡めてキューッと引っ張る。
もしくは、左右に引っぱって糸を親指ではじく。

④ずれた糸端をそろえて使用する。

→がただ引きそろえただけの糸、
←が糸をキュッと引いた糸。
私個人としては、糸をはじくより引いた方が力加減がしやすく、
綺麗に揃って伸びたかどうか確認しながらできるので良い気がしてます。

***<綺麗に刺せる理由>***

25番刺しゅう糸は6本の糸をより合わせた状態で販売されているので、
糸に小さなうウェーブの癖がついています。

糸に癖がついたまま刺しゅうや縫物に使用すると・・・。

・糸に癖があるので、縫い進めるうちに残り糸の長さがずれやすくなる。
・糸と布の摩擦抵抗が上がるので糸が傷みやすくなる。

こんなので綺麗に刺せる訳無いじゃない。
と思う方はぜひ試してみてください。